あまり、排水処理を知らない方は微生物と言うと「特別な」生き物を思い浮かべるようですが、そんなことはまったく無く自然に発生する微生物によって処理は行われています。
自然の自浄作用を人為的に高速化させたものが排水処理装置なのです。
ボルティセラ属
排水処理の生物処理の中でもっともポピュラーな処理法は「活性汚泥法」ですが、その他にも
・ 担体流動法
・ 生物膜法
など微生物をどのような場所、物に定着させるかで呼び名が違う処理法がありますが、どの処理法も自然発生的に繁殖する微生物を利用しているのは一緒です。
生物処理に生息する微生物等は塊(フロック)をつくって生活します。
この塊(フロック)の大きさ(径)が大きければ、大きいほど汚泥の沈降性は上がり、この時に処理水はもっとも美しくなります。
しかし、このフロックは様々な環境要因によりその形状や大きさを変化させます。
フロックの変化は、生物処理槽の負荷状態によります。
生物処理槽の負荷が高い場合(高負荷)と負荷が低い時(低負荷)に、フロックはフロック化を解きバラバラ状になるのですが、外観を見るだけではどちらの状態にあるのかの判断は困難です。そのような状況判断をする際に行われるのが「活性汚泥検鏡診断」です。
検鏡診断法は数十年前から排水処理の現場では行われてきており、これまでの知見の集積により出現する微生物群の区分けすることにより生物処理槽の負荷状態を判定することが出来ます。
負荷状態が判定できれば、どのような操作を行うべきかの判断をすることが出来るようになりますから非常に便利です。
検鏡診断で観るのは、顕微鏡下に現れる原生動物や微小動物です。
原生動物・微小動物は、バクテリアの集合体=フロックを餌として生活をしています。もっとも重要なのは直接BODを摂取し、無害化してくれるバクテリアですが、バクテリアは大きさ1um以下で直接観察は難しい。
なので負荷の高低で変化するフロックを摂食する、光学顕微鏡で観察可能な原生動物等を観て聞接的にバクテリアの状態を推測します。
活性汚泥検鏡診断は基本的には現地で実施するのが一番です。
しかし、下記の条件が満たせれば宅配によって受付、実施することができます。
1.採取した後すぐに10度以下で保管。
2.採取した当日、冷蔵便で配送。
3.2日後迄に到着
処理状況の判断にお困りなら一度御相談下さい。
メール、電話、ビデオ通話どの方法でも対応可能です。
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